ジャニーズの性被害問題とマスコミ問題。何が問題って、メディアの私物化が過ぎる、ということ。一般人の見解

コラム

やっとジャニーズの性被害問題が取り上げられました。

やっと、です。

私はジャニーズのどこかのグループのファンクラブに加入するようなファンではないけれど、「いち一般人」として俯瞰で見た、意見もどこかに残しておきたい、そう思って投稿します。

ジャニーさんのセクハラ問題は、何十年前から知られていた事実

ジャニーズに所属している少年たちがセクハラにあっている、
ジャニーさんは同性愛者で、美少年たちを集めて、手を出している

というのは、もう30年以上前から知っていた。

なぜ、知ったか。北公次さんの「光GENJIへ」という暴露本です。

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光ゲンジの大ファンだった私。そこで知った性被害の事実

当時、一世を風靡した光GENJI。若い世代は知らないかもしれませんが、ローラースケートを履いた少年たちが歌って踊る。衝撃的なグループでした。

スマップの前の世代、です。

小学生だった私たちは光ゲンジに夢中だったし、みんなが靴型のローラースケートに憧れていました。「明星」や「POTETO」なんかを読み漁っていました。

当時、小学生でお金がなかったので「ファンクラブ」なんていう存在も知りませんで、ファンクラブには属せなかったけれど、とにかくファン。
光GENJIの【源氏】の方の「ゲンジ元気爆発!」のラジオ番組なんて、毎週カセットに撮りためて聞いていましたね(笑)

そんな中に出た暴露本「光GENJIへ」は、単純に「光GENJIのこと、もっと知りたい💛」なんて思っていた小学生には衝撃的な本でした。

たまたま本屋で見つけて、おこづかいをはたいて全編買いました。
読み進めていくにつれ、部屋の隅でこそこそ読みたくなるような恐ろしい内容でした。

ジャニーズ事務所、創世記のグループ「フォーリーブス」に属していた北公次さんが書いた暴露的内容で、自分が受けた性被害から、「ジャニーズ合宿所で何が起こっているのか」が書かれていました。

衝撃は衝撃、でしたが、自分の知らない芸能界という世界。
「枕営業」的なことも事実としてあるので、「こういうこともあり得るのか・・」「こういうことを我慢しないと売れない世界なのか」とどこか納得した感もありました。

さらに、光GENJIファンとしては「光GENJIの名前を使ってほしくない」くらい思っていました。

ただ、その事実を知ってからというもの、さわやかで優しく、かっこよく微笑む彼らの笑顔を「枕営業で勝ち取った立ち位置」という偏見めいた目で見てしまうようになったのも事実です。

ジャニーさんの武勇伝を話すジャニーズ達が不可解だった

暴露本の中身がどこまで正確なのかは知りえません。

でも、北公次さんの「光GENJIへ」だけでなく、その他にいくつか同じような暴露本が出されたことで、段々と「事実」の色が濃くなったように思いました。

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それでも、これらの暴露本の存在は、どこか「エンターテイメント色のある扱い方」があって、社会にはほとんど取り上げられなかったし、どこか「ナックルズ」や「東スポ」のような都市伝説的な扱いだったように感じます。

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ただ、【ジャニーさんに気に入られること】や【ジャニーさんの愛人になること】が人気街道に乗ることだとしたら、彼らがジャニーさんの話を面白おかしくテレビ番組で話す姿が少々滑稽に映ることでもありました。

「ラブラブ愛してる」「HeyHeyHey」などの音楽番組でよくジャニーさんのことが話されました。
(キンキキッズやV6、TOKIOあたりがよく口にしていた印象)

不可解でした。

全てのタレントさんがジャニーさんの被害にあったわけではないでしょうし、イチ企業を大きくした人ですから、その手腕や審美眼の能力はあった方なのかもしれませんが、どこまでも英雄のような取り上げ方、それなのに本人の正体は顔も声も話す言葉も、一般人はほとんど知らない、という気持ち悪さ。

本当に存在しているのかさえ、疑いたくなるほどでしたね。

今はジャニーさんの犯罪が世に出ましたし、世代が若くなってきたのもあり、ジャニーズの方々も口にはしなくなりましたが、事務所の社長だったから?エンターテイメントへの考え方に尊敬の念があるから?世話になったから?

様々な理由はあるかもしれませんが、一般人から言わせれば、ジャニーズの方々の【感覚】もどこか麻痺しているのではないか、と思わずにいられません。

崩れていくジャニーズ事務所へのイメージ

光GENJIドはまりの時期を経て、大人になり【大人の力学】について知るにつれ「ジャニーズ事務所への目」も変わっていきつつありました。

そこで感じたのは
作られた人気
ジャニーズ事務所の冷酷さ
メディアの私物化が過ぎる
ということです。

少々、別々の事項を一緒くたにしている感があるので、順を追って解説をします。

SMAP解散の数年前に感じた「違和感」と「冷遇感」

SMAPは大好きでした。

光GENJIの後ろをスケートボードで滑っていた「スケートボーイズ」時代から、今までの「王子様」的な存在の「アイドル」ではなく、スターなのに身近に感じる彼らのキャラクターが大好きでした。

踊りだって、少年隊や少年忍者と比較したら、揃ってないし、美しくはない。
でも、「人格を持ったアイドル」という感じは、それまでない存在でした。

ただ、SMAPの解散騒動があった数年前に違和感を感じたのでした。

それは、NHK紅白歌合戦でのSMAPのステージ

NHK紅白歌合戦でのジャニーズ贔屓はあの当時もあったけれど、あれだけ人気者で過去にトリも務め、司会者もしたグループが、後半の途中にあっさり1曲で終わった年がありました。

派手な演出もアナウンサーからの煽りもそこそこに1曲だけサラリと歌って終わった。
解散騒動の数年前だったと思います。

え?なんで?と、逆に違和感を感じたのを覚えています。

無理やり「嵐」を推す風潮

そこには事務所の方針や内部分裂の影響が漏れていたように感じました。

SMAP解散の内部事情には詳しくはありませんが、【もう事務所はSMAPを推していない】、【嵐を推したい】というのが透けて見えました。

世代交代を急いでいるような、それとも別の理由があるような・・、一般のいち視聴者から見ても「違和感」を感じるような時期、でした。

そりゃ、芸能事務所だってビジネスとして成功させないといけない。
どのグループをどう売り込むか、手案があって、それが分かりやすく伝わっていくのは仕方のないことでしょう。

でも・・なんだろう・・この・・違和感は。

そんな気持ち悪さを数年感じつつ、その後のSMAP解散、です。

あの空中分解も気持ちが悪いものでした。

なぜ、あれだけの国民的アイドルが壊れないといけなかったのか。
スマスマでの謝罪はなんだったのか。
誰に謝っているのか。

国民はさっぱり分からなかった。
それが気持ち悪かった。

公開処刑なんて言葉で表現されていたけど、
気持ちが悪さの原因は、事務所のやり方だけではなく、
「メディアも一切突っ込まない」というところです。

どんな時だって事務所の人間が一切出てこない、有耶無耶にする気持ち悪さ

いざというときに事務所の人間が誰も出てこない、というのも気持ち悪いものがありました。

吾郎ちゃんの事故の時だって、草彅くんの事件のときだって、
それ以外にも、事務所のスキャンダルや薬物使用で解雇のときだって、

一切、事務所の人間の記者会見や説明がない。

なんとなく、有耶無耶にして終わる。
メディアもある一定以上追うことをしない気持ち悪さ。

スキャンダルだって、他の芸能人同士の恋愛は追っかけられるのに、ジャニーズの熱愛は特にテレビで報道されることはなかった。

・・近藤真彦と中森明菜の金屏風事件あたりから、ジャニーズのイメージ戦略は徹底していたし、メディアの封じ込めは始まっていたのだと感じている。

結局、こういった一連の流れは、極論「ファンをないがしろにしている」ことにもつながる。

応援しているファンを大事にしていない。
そう感じる。

ジャニーズ贔屓が過ぎるメディア。公平性のない報道メディアの責任は大きい

ジャニーズのグループの数が増えているのもあって、テレビ番組にはジャニーズタレントばかりだ。

ジャニーズファンならいいけれど、ファンじゃない人からすればうんざりだ。

特に気になるのが
・情報番組のキャスター
・大型音楽番組の司会
・24時間テレビ
・紅白歌合戦

・・ジャニーズ包囲網が過ぎる。

各局ほぼ網羅しているのではないだろうか。

適役ならばそれそれでいいのだけれど、コメント力や司会力を考えれば、他にも適任はいるだろう、と感じてしまう。

この配置が、「ジャニーズ事務所の不祥事ニュース」「ジャニーズ事務所以外のエンターテイメント」を取り上げにくくしている。封印している。

音楽番組は、ほとんどがジャニーズのグループだ。
何組出るねんっ!という。

似たような子が似たような曲調の似たような踊りをする。
・・飽きる。

番組のほぼ半分くらいがジャニーズ事務所のタレントで占められてしまっている。

分かる、わかるよ。かっこよくてかわいらしい男性が元気に踊り歌う姿はとても素敵だよ。

でも・・量が過ぎるんだよ。
ファンじゃない人からするとうんざりなんだ。

ドラマだってそう。

主役がジャニーズだったら、絶対バーターで数人ジャニーズがいる。

もうドラマ自体が「ジャニーズのもの」になってしまう。

そこにジャニタレいる?他に演技が上手な俳優さんいるでしょ?って思ってしまうのは、私だけではないのではないだろうか。

なんていうのかな・・・どんなテレビも1点、ジャニタレがいると、どんどんどんどん浸食していって、結局ジャニーズ色になっていく。一度ジャニーズの番組をしたら、ずっとその時間帯は「ジャニーズのもの」になっていく。

テレビが面白く感じなくなったのは、こういう「事務所の力」とか「メディアの私物化」を色濃く感じるようになったからだ。やりすぎだ。不公平感だ。視聴者の望むものではなくて、「見させられている」状態になっているから、つまらない。

音楽番組にも物申す メディア規制や忖度が生んだ不公平感

有名な話だけれど、ジャニーズのタレントとバッティングするような他事務所のタレントはテレビに出られない、という話がある。

歌って踊る男性グループは、なかなかジャニタレと一緒にテレビに出ない。
多分、出られないのだと思う。

おかしくない?SNSやネットでは多くの人の話題になっているし、魅了しているのに、音楽番組に出ないんだよ?

w-inds.(ウィンズ)やダパンプなんかはその対象になったと言われていますよね。

今でも、INIやJO1、BE:FIRSTなどの男性ボーカルグループは、ミュージックステーションには出演していません。

レギュラーで放送されている代表的な日本の音楽番組なのに、です。

これがジャニーズへの忖度で放送局の意思なのか、ジャニーズ側からの圧力の成果なのかは分かりませんが、こんなに視聴者が不快感、違和感を感じているのに、変わらない感じに呆れます。

だったら、ジャニーズの音楽番組を専門でやればよくない?CSあたりで。

地上波の音楽番組でジャニーズグループ+ジャニーズと一緒に出ても問題ない歌手たち

で、構成された音楽番組って必要だろうか?公平だろうか?私物化していると言われて反論できるだろうか?

ジャニーズのグループ名のロゴ表示や肖像権の主張も感じ悪い

ネット検索をすると分かりますが、過去、雑誌などでジャニーズが表紙の場合、グレーのシルエットになっていました。

アンアンのバックナンバーページ。グレーに塗りつぶされた表紙がならぶ

ネット上の肖像権の問題で、表紙を出せなかったのです。
(2022年4月くらいから規制は緩くなったようですが、情報規制で気持ち悪い)

雑誌を作っている人だって、表紙のデザインをした人だって、出したいでしょうよ。
(まぁ、隠すことで話題になって売れる、という側面もあったかもしれないですが)

なんだか、どこかの社会主義国の情報規制のようで気持ち悪い状態でした。

また、今でも「特別扱いされているな」と思うのが、

ジャニーズグループの「Sexy Zone」のロゴ表記。「xy」だったかな、の部分だけ赤く表示させてるやつ。あれ、いる?テレビ局が気を使っているんだろうな・・というのが分かる一幕です。

とても不自然です。(あともう一組いたっぽいけど忘れました)

ジャニーズはジャニーズとして専門チャンネルでやってほしい

ここまで書いて言いたいことは、ジャニーズに所属しているタレントさんを責めているわけではないのです。彼らは一生懸命だし、とても魅力的で芸能人として一流です。

だからこそ、「ジャニーズ」というジャンルが生まれているのです。

なので、もう「宝塚」とか「歌舞伎」みたいな感じで、地上波ではそこそこに、あとは専門分野でやっていただければよいのではないでしょうか。

地上波のテレビでメディアで権力をふるうようなことをするから、嫌悪感を抱く。

ならばCSなどの有料チャンネルで「見たい人だけ見ればいい」ではないか、と感じてしまいます。

「反省しています」「考えなければなりません」というメディア。・・・で、その後はどうするの?

今回のジャニー喜多川氏の性加害問題で、今まで取り上げてこなかったテレビ局がこぞって「反省しています」「責任を感じています」「考えなければなりません」と結んでいます。

でも、その後を誰も語らないあたりが、また有耶無耶で終わってしまうのだろうと思います。

今回、海外メディアからの報道で逆輸入という感じで日本のエンターテイメントの問題が浮き彫りになりました。とても恥ずかしいことです。

さぁ、日本のメディア、報道、どう変わっていくのでしょう。

いつまでも、視聴者を欺く偏りのある報道、キャスティングはやめてほしいです。

最後にジャニーズタレントさんに望むこと

今回の事件で、ジャニーズタレントさんにも衝撃があったことでしょう。

タレントさんは悪くありません。責任はありません。性被害については完全に被害者です。

でも、今まで黙ってきたこと、事務所を変えられなかったこと、日本のメディアの不公平感を生んでいることは自覚してほしいと思います。

だって、夢を見させる仕事だったはず。

意図せず、多くの人の夢を奪ってしまった結果となってしまったのだから。

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